Gemini CLIとは、Googleが提供するオープンソースのAIエージェントツールで、ターミナルから直接Geminiの強力なAI機能を利用できるものです。
認証方法によって料金体系やデータの取り扱いが大きく異なるため、特に企業で利用する際は注意が必要です。
「無料で使えるなら試してみたい」と思われるかもしれませんが、無料プランではあなたのコードや会話データがGoogleのAIモデル改善に利用される可能性があります。
一方で、有料プランを選択すれば、厳格なプライバシー保護を受けることができます。
本記事では、Gemini CLIの6つの認証方法ごとの料金体系と、データ利用の実態について詳しく解説していきます。
Gemini CLIのインストール方法はこちらを参考にしてください。
関連記事 Gemini CLIの簡単インストール方法【非エンジニア向け】 →\ AIツールでサイト管理を効率化 /
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無料で試してみる ↗Gemini CLI料金体系とデータ利用の全体像
まず、全体像を把握していただくために、認証方法別の料金とデータ利用について表でまとめました。
| 認証方法 | 料金 | 制限 | データ利用 | 適用規約 |
|---|---|---|---|---|
| Google個人アカウント | 無料 | 60req/分、1000req/日 | 有(トレーニング利用) | Google利用規約 |
| Gemini API(無料) | 無料 | 10req/分、250req/日 | 有(トレーニング利用) | Gemini API Terms(無料) |
| Gemini API(有料) | 従量制 | プラン次第 | 無 | Gemini API Terms(有料) |
| Workspace Standard | 月額$19〜$22.80/ユーザー | 120req/分、1500req/日 | 無 | Google Cloud Platform Terms |
| Workspace Enterprise | 月額$45〜$54/ユーザー | 120req/分、2000req/日 | 無 | Google Cloud Platform Terms |
| Vertex AI | 従量制 | 動的制限 | 無 | Google Cloud Service Terms |
出典:Google Cloud Gemini Pricing、Gemini CLI Documentation
この表から分かる重要なポイントは、無料プランではデータがトレーニングに利用されるという点です。
個人的には、企業や個人が機密情報を扱う場合は、コストはかかりますが必ず有料プランを選択することをおすすめします。
認証方法別の詳細解説:料金とデータ利用の実態
ここでは、認証方法・料金プラン別のGemini CLIの詳細について解説します。
Google個人アカウント(最も制限が緩い無料プラン)
Google個人アカウントは最も制限が緩い無料プランです。このプランの詳細は以下のとおりです。
基本情報
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 料金 | 完全無料 |
| 対象 | 個人ユーザー |
| 認証方法 | Googleアカウントでのログイン |
利用制限
- 60リクエスト/分(6つのプランの中で最も緩い制限)
- 1000リクエスト/日
- トークン使用量の制限なし
- 全モデル(Pro、Flash、Flash-Lite)利用可能
※出典:Gemini CLI Quotas and Pricing
データの取り扱いについて
この認証方法では、Gemini Code Assist Privacy Notice for Individualsが適用されます。
具体的には、以下のデータが収集・利用されます。
- 入力したプロンプト(質問や指示)
- AIからの回答内容
- 関連するコードファイル
- 使用統計情報
これらのデータは、Googleの製品改善、AIモデルのトレーニング、サービス品質の向上に使用されます。
適用される規約
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 利用規約 | Google利用規約 |
| プライバシーポリシー | Gemini Code Assist Privacy Notice for Individuals |
個人での学習や趣味のプロジェクトには最適ですが、企業のコードや機密情報は絶対に扱わないでください。
Gemini API(無料プラン):開発者向けの入門プラン
基本情報
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 料金 | 完全無料 |
| 対象 | 個人開発者、小規模プロジェクト |
| 認証方法 | Google AI Studioで生成したAPIキー |
利用制限
他のプランと比較すると、かなり厳しい制限があります。
- Flashモデルのみ利用可能(ProやFlash-Liteは使用不可)
- 10リクエスト/分(最も厳しい制限)
- 250リクエスト/日
データの取り扱いについて
Gemini API Terms of Service(無料サービス)が適用され、こちらもデータがトレーニングに利用されます。
Googleの利用方針には以下のように明記されています。
When you use Unpaid Services, Google uses the content you submit to the Services and any generated responses to provide, improve, and develop Google products and services and machine learning technologies.
無料プランでは、品質向上のために人間のレビュアーがあなたのプロンプトと回答を読み、注釈を付ける可能性があります。ただし、Googleアカウント、APIキー、Cloudプロジェクトから切り離された状態で行われるとのことです。
それでも、機密情報や個人情報は絶対に投稿しないことを強くおすすめします。
適用される規約
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 利用規約 | Gemini API Terms of Service(無料サービス) |
| プライバシーポリシー | Google Privacy Policy |
Gemini API(有料プラン):個人・企業の本格利用向け
基本情報
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 料金 | 従量制(モデルと使用量による) |
| 対象 | 個人・企業の本格利用 |
| 認証方法 | Cloud Billingを有効化したAPIキー |
主要モデルの料金(2025年7月時点)
実際の利用を想定して、主要なモデルの料金をご紹介します。
Gemini 2.5 Pro(最も高性能)
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 入力 | $1.25/100万トークン(200K以下のプロンプト) |
| 入力 | $2.50/100万トークン(200K超のプロンプト) |
| 出力 | $10.00/100万トークン(200K以下のプロンプト) |
| 出力 | $15.00/100万トークン(200K超のプロンプト) |
Gemini 2.5 Flash(バランス重視)
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 入力 | $0.30/100万トークン |
| 出力 | $2.50/100万トークン |
Gemini 2.5 Flash-Lite(コスト重視)
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 入力 | $0.10/100万トークン |
| 出力 | $0.40/100万トークン |
データの取り扱いについて
ここが無料プランと大きく異なる点です。Gemini API Terms of Service(有料サービス)では、厳格なプライバシー保護が適用されます。
When you use Paid Services, Google doesn’t use your prompts or responses to improve our products.
つまり、プロンプトや回答は製品改善に一切使用されません。保存されるのは、違反検知のための限定的なログのみで、Data Processing Addendumに準拠した処理が行われます。
Workspace(Standard・Enterprise):企業向けの安心プラン
基本情報
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 料金 | 固定料金制(サブスクリプション型) |
| 対象 | 企業ユーザー |
| 認証方法 | Google Workspaceアカウント |
利用制限
プランによって制限が異なります。
- 120リクエスト/分
- 1500リクエスト/日
- 全モデル利用可能
- 120リクエスト/分
- 2000リクエスト/日
- 全モデル利用可能
料金体系
Google Cloud Gemini Pricingによると、以下の料金設定となっています。
Gemini Code Assist Standard
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 月額契約 | $22.80/ユーザー/月 |
| 年額契約 | $19/ユーザー/月 |
Gemini Code Assist Enterprise
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 月額契約 | $54/ユーザー/月 |
| 年額契約 | $45/ユーザー/月 |
データの取り扱いについて
Gemini Code Assist Privacy Noticesに基づき、最高レベルのプライバシー保護が適用されます。
- プロンプトや回答は一切収集されない
- 完全にプライベートな利用が保証される
- データは組織内でのみ処理される
適用される規約
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 利用規約 | Google Cloud Platform Terms of Service |
| プライバシーポリシー | Gemini Code Assist Privacy Notices |
Vertex AI(Express・Regular Mode):大規模利用向け
基本情報
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 料金 | 従量制 |
| 対象 | 企業・大規模利用 |
| 認証方法 | Google CloudのVertex AI API |
- 初期の無料使用量あり
- 無料使用量消費後は標準のVertex AI料金
- 動的共有クォータシステム
- モデルとトークン使用量に基づく料金
- 動的共有クォータまたは事前購入済みプロビジョンドスループット
データの取り扱いについて
企業向けの最高水準のプライバシー保護が適用されます。
- プロンプトや回答は製品改善に一切使用されない
- 企業レベルのデータ管理とセキュリティ
- GDPR、SOC 2などの規制要件に準拠
適用される規約
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 利用規約 | Google Cloud Platform Service Terms |
| プライバシーポリシー | Google Cloud Privacy Notice |
データのトレーニング利用について深く理解する
データが利用される場合の具体的な処理
- Google個人アカウント
- Gemini API(無料プラン)
この2つのプランでは、以下のようなデータが収集・利用されます。
- プロンプト(入力内容)
入力した質問や指示の内容がすべて収集されます(例:「この関数のバグを修正して」「コードレビューをお願いします」など) - AIの回答
Geminiが生成したコード、説明、提案などすべてが対象です - 関連するコード
編集対象のファイル内容、プロジェクトのコンテキスト、エラーメッセージ - 使用統計情報
利用頻度、コマンドの種類、パフォーマンス指標
利用目的
Gemini API Termsでは、これらのデータが以下の目的で使用されると明記されています。
- Gemini CLIや関連サービスの機能向上
- AIモデルの精度向上と新機能開発
- バグ修正とパフォーマンス最適化
- 企業向け機能(Gemini for Google Workspaceなど)の強化
人間によるレビューについて
これは多くの方が気にされる点だと思います。無料プランでは、品質向上のために人間のレビュアーがデータを確認する場合があります。
ただし、以下の配慮がなされているとのことです。
- APIキーやアカウント情報から切り離された状態で実施
- 個人を特定できない形で処理
- 専門的な注釈や分析の追加
- 機械学習モデルの改善に活用
それでも、機密性の高い情報は避けるべきでしょう。
データが利用されない場合の保護機能
- Gemini API(有料プラン)
- Workspace(Standard・Enterprise)
- Vertex AI(Express・Regular)
有料プランでは、以下の厳格な保護措置が適用されます。
- プロンプト・回答の非利用
製品改善やモデルトレーニングに一切使用されない。第三者との共有なし、長期保存なし - 限定的なログ保存
違反検知目的のみ。短期間での自動削除、法的要件に基づく最小限の保存 - データ処理の透明性
Data Processing Addendumに準拠。データの所在と処理方法の明示、削除要求への対応
企業向けセキュリティ機能
有料プランでは、以下の追加セキュリティ機能も提供されます。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 暗号化 | 保存時・転送時の暗号化 |
| アクセス制御 | 厳格な認証と認可 |
| 監査ログ | 全操作の記録と追跡 |
| コンプライアンス | GDPR、SOC 2、ISO 27001等への準拠 |
まとめ:適切なプラン選択で安全なAI活用を
- Gemini CLIは無料で利用可能だが、無料プランではデータがAIトレーニングに利用される
- 認証方法は6つあり、Google個人アカウント(無料)からVertex AI(従量課金)まで幅広い
- 各プランで料金とデータのトレーニング利用の有無が異なる
- 個人利用ならGoogle個人アカウントで十分、企業利用は有料プランを推奨
Gemini CLIは非常に強力なツールですが、認証方法によってデータの取り扱いが根本的に異なることがお分かりいただけたでしょうか。
AIツールの選択において最も重要なのは、機能と便利さだけでなく、データプライバシーとセキュリティを十分に検討することです。
短期的なコスト削減よりも、長期的なリスク管理を優先し、組織の要件に最適なプランを選択していただければと思います。
個人の学習用途ならGoogle個人アカウント(無料)で十分です。ビジネスで使う場合は、最低でもGemini API有料プランを選びましょう!
※本記事の情報は2025年7月時点のものです。最新の情報は公式ドキュメントをご確認ください。
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